脳の病気と治療

脳の病気と治療

脳の病気について

脳梗塞

脳卒中の中で脳梗塞は年々増加傾向にあります。また治療においては、患者さま自身の理解度が非常に重要となる病気です。このため他の疾患よりも少し詳しく説明をします。

脳梗塞とは、“脳を栄養する血管がつまってしまったために脳の一部が死んでしまった状態”です。脳梗塞は、その原因や症状が極めて多彩で、最重症のものでは生命に関わる重い症状をきたしますが、極めて軽症のものでは本人も気付かないくらいの軽い症状のみの場合もあります。

まず大切なことは、下記の2点です。
1.脳梗塞には、予防できるものがあるということ。
2.脳梗塞には、はじめは軽い症状であってもあとから進行するものがあり、対応が遅れた場合には極めて重い障害をきたす可能性があるということ。

以下の説明に一度目を通しておいてください、もし危険な症状を認めた場合には直ちに当院を受診して下さい。自分の思いこみや素人判断で大丈夫と考えるのは非常に危険です、何もなければそれが一番です。当院は24時間体制で受診可能です。ただし、緊急手術中などやむを得ない場合も ありますので、受診前に必ず電話をかけて下さい。

 

<脳梗塞になりやすいひと>
画像 一般的に高齢の方が大半を占めます。以前は60歳がひとつの目安でしたが、近年の食文化の欧米化を考慮すると、40歳以上の方は、“自分が脳梗塞になるかもしれない”という自覚が必要です。また、時に若年者の脳梗塞が見られることから、40歳未満という理由だけで安心とは言えません。 後で説明する脳梗塞の原因にも関係しますが、“脳梗塞になりやすいひと” は “動脈硬化を持っているひと” と言い換えることができます。動脈硬化は、配水管の中にたまった汚れのように、全身のあらゆる血管を徐々に侵していきますが、とくに高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)の合併や喫煙者などで特に注意が必要です。 これらの病気を有する方は当院外来にて動脈硬化の程度を測定し、自分が脳梗塞に対してどれ程のリスクを持っているかを知っておくことをお勧めします。その他には、特に弁膜症や不整脈などの心臓疾患を持っているひと、血液疾患や自己免疫性疾患でステロイド剤を内服しているひとなどでは注意が必要です。

 

<いつ脳梗塞になるか>
いつでも脳梗塞になる可能性があります。寝ている間に発症すれば、翌朝起きたときに症状が出ていることに気付きますし、入浴後や飲酒時は体が脱水状態になっているため、脳梗塞を発症しやすい状態にあると言えます。また、食事中に脳梗塞を発症すると、突然箸を落としたり、食べ物が口からこぼれたり、という症状で周囲の人が気付くこともあります。

 

<脳梗塞のメカニズム(発症機構)>
少し専門的な話になりますが、脳梗塞の予防と治療を考える上で重要になりますので、ここで説明します。 脳梗塞は“脳の血管が詰まる病気”ですが、どのようにして血管が詰まるか、どの太さの血管が詰まるかなどによって、以下のように分類されます。

〜 アテローム 〜
血栓症 アテロームとは日本語で“粥状硬化”といいますが、もっと一般的には“動脈硬化”と呼ばれます。高血圧があり、血液中のコレステロールや中性脂肪や糖が高いことが原因となり、血管の内壁(内皮細胞)がきずつき、この部分に血液中の汚れが蓄積して固まった状態をいいます。動脈硬化の恐ろしいところは、自覚症状が全くないまま血管に汚れが貯まってくるため、自分の知らないところで病気が進んでしまうことです。最終的に、このアテロームによりくびや頭の太い血管が詰ると大きな脳梗塞となり、脳の毛細血管が詰ると小さい脳梗塞(ラクナ梗塞)となります。

〜 脳塞栓症 〜
脳塞栓症は、主として心臓に問題があるために発症するものをいいます。具体的には、心房細動と呼ばれる不整脈や弁膜症により、血液の流れが悪い部分で血液が固まり血栓を作り、この“塞栓”と呼ばれる血栓が血流に乗って脳に流れていき脳の血管を詰まらせるものです。 時に心臓疾患がないことがあり、くびの太い血管の壁にできた血液の固まりがちぎれ飛んで脳の血管をつまらせることもあります。 突然、非常に大きな脳梗塞を発症し、一旦詰った血管が再開通して出血(出血性梗塞)を発症することで重症になることも少くありません。
<脳梗塞治療方針に関する患者様用説明書>
当院の脳梗塞の治療方針についてさらに詳しく知りたい方は、 ここから患者様用説明書をダウンロードしてご覧下さい。
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≫ 脳梗塞治療方針に関する患者様用説明書(PDF)

村田病院の目標は「脳卒中の総合診療」であり「患者さまが満足していただける良質で安全な医療」です。